白と黒の子守唄(5話)
テストが開けてしばらく5月末。
6月半ばに親睦の旅行が企画されていた。
今日のホームルームはそのグループ分けだった。
男女各3人、計6人のグループわけだった。
小村さん、早乙女さん、須藤さんは
3人で組むようだ。
あれ…あたし、どうしよ…
そもそもこういうイベントは苦手なのに
なおかつ組み合わせの人が居ない…
クラスの中で続々とグループが組まれていく。
すると、早乙女さんが、
「私彼氏とグループ組むからゆき達と組めないのぉ〜!あかねちゃん入ってくれる?」
あ、そうかぁ〜、彼氏か…
良かったなと、心の中ではホッとしてる自分がいた。
さて、問題は男子…
クラスの中で会話した事ある男子と言えば…
白馬と黒川……
いや、この2人には頼めない…
帰り道とかならまだしも、2泊3日
グループ行動ずっと一緒というのは無理がある…
あと1人足りないし…
多分グループ決まってるだろうしなぁ…
3人で頭悩ませているところに、
「あかねちゃ〜ん!グループの男子決まったー?」
と、遠くの方から白馬の声…
いや、決まってないけど…
しかしなぁ〜、、、
「ゆき達のグループ決まってないから
白馬くん達入る?」
ちょ、須藤さん!!
「そっかぁ〜じゃあお邪魔しようかなぁ〜☆」
乗り気の白馬…
悩んでる時間が勿体なかった…
無論黒川も一緒…
すると黒板の方から背の高いチャラそうな
男が1人近づいてきた、いや、ガラ悪そう…
肩まである赤髪、鉄パイプの似合いそうな
森野 剣司(もりの けんじ)とかいう人…
「え?あきらーお前、このメンバーと組むのか?
変わったなぁ〜、1人足りねぇなら俺入ってやるよ」
なんかやな感じ…
「森野、メンバーに文句あるなら無理に入るな、俺は別に組混ざるを得ないから白馬に着いただけだ」
黒川ちょっと怒り気味…
「へぇ〜、森野と組むとか楽しそうじゃん!
パシリよろしくな!」
と言って小村さんは森野くんの背中を軽く叩いた。
「いってぇ〜!誰がテメェのパシリするかよ!
優しく扱えよな!」
へぇ〜、2人って結構仲良いんだ、、
このグループ面白そう!
「小村さん、須藤さん、黒川くん、白馬くん、
森野くん。旅行の間よろしくお願いいたします。」
とあたしは頭を下げた。
何故か5人に大爆笑され、ホームルーム
終了を告げるチャイムが鳴った