雪乃小説館

不定期で更新します!現在は白と黒の子守唄を更新してます。

2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

白と黒の子守唄(68話)

今日から2学期!! みんなと会うのは久々な気がする。 教室に入るとゆきちゃん、かんなちゃん、 マリナちゃんのお出迎え。 かんなちゃんとマリナちゃんは 旅行ぶりだもんなぁ。 少し後に彰くん、瞬くん、剣司くん。 剣司くんはどことなくよそよそしい。 あた…

白と黒の子守唄(67話)

ふぅ… 何とか1日で終わった〜。 ゆきちゃんもう机に伏せて動いていない… 「ゆき、もう一生分の夏休みの宿題やった…」 来年もあるけどね… 今は言わないでおこう… 瞬くんは壁にもたれてため息をついた。 「俺さぁ、こんなに頑張らなくてもいいように 出来てるんだ…

白と黒の子守唄(66話)

花火大会から数日、、 結局待ち受けにする勇気は出てなかった。 というより、変なとこ押して 消えたら嫌だもんね… 携帯を見つめていると 着信!! わぁ、びっくりした… ん?ゆきちゃん?何の用だろ… 「あかねちゃ〜ん!今日暇〜?」 ゆきちゃん泣いてるの? あ…

白と黒の子守唄(65話)

地面に座っていた男の子は 誠くんの声に反応した。 「お兄ちゃ〜ん!」 すると誠くんはこちらに気づいた。 「あ!たっちーとモーリー! ごめんね!その子僕の弟の源(げん)っていうの! 探してたんだぁ〜」 誠くんは源くんを抱えた。 「2人とも怪我手当してくれた…

白と黒の子守唄(64話)

屋台を歩いてると、 おぉ!あれは! ベビーカステラ!! 前にスーパーの前で売ってた時に 美味しかったの覚えてた。 あれなら歩きながらでも食べれるからね! 「剣司くん!ベビーカステラ買ってくる!」 「いや、俺も着いてくから!」 しかも出来たてのあったか…

白と黒の子守唄(63話)

花火大会当日。 あたしはこの重っ苦しい浴衣に袖を通す… 何を隠そうこの浴衣にはお父さんとお母さんの 思い出が詰まっている。 これが桐の花かぁ… しかし剣司くんとのデートに着ていくのは 気が引ける… スーパーで買ったやつとかで 良かった気がする… まぁ節…

白と黒の子守唄(62話)

お母さんの話が終わった…。 普段の生活見てると、 お母さんの方が溺愛かと思ったけど、 お父さんの方が惚れてたんだな… 「それから私たちは2年後結婚したのよ! そこまではちっさなマンションに2人暮らしでね… 今みたいなこんな広い家に住むなんて 思っても無…

白と黒の子守唄(61話)

「でしたら、私が皐月さんとお付き合いを初めて 諦めていた、という事でしょうか?」 修一さんは何やらじっくり考えていた。 改めて言われるとなんだか恥ずかしくなった。 あ、じゃなくて! 「いや、でももうそれは過去の話で… 私はさっちゃんが幸せになってく…

白と黒の子守唄(60話)

私と修一さんは花火大会に向かった。 屋台が多く立ち並んでいた。 相変わらず人が多い… 修一さんはそっと私の手を掴んだ。 「これだけ人が多くてははぐれてしまいます。 そばにいて下さい。」 屋台には目もくれず…というか速い! 私は下駄を履いてたので 中々…

白と黒の子守唄(59話)

花火大会当日。 待ち合わせの公園へ。 そこには修一さんと車椅子の… さっちゃん!! 「貴子さん、お久しぶり! 相変わらずお元気そうね!」 さっちゃんは笑顔でこう言った。 でもあまり顔色が良くない… 「修一さん、少し貴子さんをお借りしますわね。」 そういう…

白と黒の子守唄(58話)

私と修一さんは付き合いだしたものの、 どこか後ろめたさがあった。 修一さんは口数は少ないし、 さっちゃんと居る時とは全然違う。 私も修一さんに話をする事は特になかった。 そのまま夏を迎え、 私は進路に追われていた。 決まってないの多分、私くらい… …

白と黒の子守唄(57話)

高校3年の春。 周りのみんなは卒業の就職や 大学進学へと進路を決めだしていた。 私は何も考えてなかった。 ある日の放課後、 修一さんが私に声をかけてきた。 「皐月さんのお見舞い行ってますか? 行ってなければ今から一緒に行きませんか? 皐月さんには今…

白と黒の子守唄(56話)

さっちゃんはそのまましばらく 目覚めなかった。 病院に運ばれたが、 ボールが当たった衝撃により 持病が悪化した、との事。 修一さんはベットの横で、 「皐月さん…すみません…」 と繰り返しながら、 皐月さんの手を握り、 うつむいていた。 私はその様子を ド…

白と黒の子守唄(55話)

出会いは高校1年の春… 五十嵐家のご令嬢である さっちゃんこと、五十嵐皐月。 昔からの幼なじみ。 物腰柔らかくてまさにお嬢様!って感じの、 私と友達なのが奇跡くらいの子。 その頃私は結婚前で、桐島貴子って言う名前で ごくごく普通の家庭で毎日特に 不…

白と黒の子守唄(54話)

あたしは朝食を終え、 テレビを見ていた。 もう時期花火大会らしい… 虫に刺されそーとか 人多そうーとかで 何気に行ったことがない… というか行く意味分からない! 花火ならテレビで見れるし、 わざわざ暑いのにあんなところに 行く人の気が知れない!! 後…

白と黒の子守唄(53話)

次の日… ってかなんだか夏休み色々ありすぎて… 色々あると夏休みって あっという間なんだな… 夏休みもそろそろ終わりかけ。 あたしはリビングで朝食を… 「あかねちゃん!おはよう☆」 リビングではお父さんが椅子で新聞を読んでいて、 お母さんは台所で洗い物… …

白と黒の子守唄(52話)

部屋に来たはいいものの… 改めて2人で居ると緊張する… 「あかね、そろそろ吐いて貰うよ」 「え?」 「え?じゃないよ、つい数時間前に ここで何があったか! あとそれまでに何があったか!」 えっと… 全部言うの? 「えっと…最初は2人でストーカーの犯人 追…

白と黒の子守唄(51話)

一同唖然とする。 え?離婚? お母さんは慌てた 「修一さん、どういうこと? あかねちゃんはどうするの?」 お父さんはお母さんの前に立った。 「元々、あかねが20歳になり、成人式をむかえたら 全てを話し、離婚届を貴子さんにお渡しするつもりでした。 多…

白と黒の子守唄(50話)

「彼女は産まれてきた子供をすぐに抱いた。 彼女は産まれてきた来てくれてありがとうと 泣きながら子供をあやしていた。 親も子供も無事だった事は私も周りの医師達も 喜ばしいことだった。」 そうだったんだ…よかった。 「彼女はこの子供に明(あきら)と名付…

白と黒の子守唄(49話)

お父さんが、瞬くんのお母さんを 殺した…? どういうこと? お母さんはドアの前でしゃがみ込んだまま 泣いていた。 彰くんがお母さんに気付き、 そっと肩を撫でた。 「コイツは、体の弱ってる俺の母親を 無理矢理襲い、子供を妊娠させ、 俺を産ませてそのま…

白と黒の子守唄(48話)

「ねぇ…なに…してるの…シロッち…」 誠くん! 誠くんが青ざめた顔で立っていた。 「シロッち!たっちーから離れて!!」 誠くんは思わず叫んで瞬くんに飛びついた! 誠くんは跳ね除けられたが同時に 駆け上がってくる2人の足音。 あと2人が誠くんの声で帰って…

白と黒の子守唄(47話)

え?お父さんが、 これよりも酷いことを 瞬くんのお母さんにしたの…? 「家に帰って確かめてみる? それはダメだよ。確かめたら 俺が何をしようとしてるか バレちゃうからさ〜! 結局これも隠してもらうよ!」 瞬くん… 「さて、そろそろ作戦会議の時間だね。…

白と黒の子守唄(46話)

駅に行くと、瞬くんがいた。「あかねちゃんおはよう〜!☆」 少し離れたとこから声がした。 明るい笑顔だけど、 もう恐怖でしかない… 瞬くんの家は6畳のワンルーム。 家に入ると綺麗にまとまったリビング。 「あたしなんで呼ばれたの?」 怖いから先に聞く! …

白と黒の子守唄(45話)

瞬くんは何がしたいの…? 私はベッドの上で考え込んだ。 お父さん。お母さん。 ごめん…あたし、何もできない… 明日も捕まえるの? 絶対無理なのに。 あたしがみんなに話せば… でもそうなったらキスしたことバラされてしまう。 剣司くんを傷付ける訳には行か…

白と黒の子守唄(44話)

作戦2日目。 今日もまたみんな家に… 怪我が無かったらいいんだけど… 夕方。 みんなで家に集まる。 瞬くんは今日は外で見張る。 と、言っても隠れてるけどね。 あたし達4人は上の部屋で 外の様子を伺う。 「ねぇ!あたし瞬くんとこに行ってもいい?」 周りの3…

白と黒の子守唄(43話)

瞬くんが飛び出して行った。 剣司くんも後を追おうとする。 彰くんが剣司くんの腕を引いた。 「橘に何かあったらどうする! お前と山神はここに居ろ!」 彰くんも、飛び出して行った。 2人に何もないといいんだけど… しばらくすると2人は戻ってきた。 「ごめ…

白と黒の子守唄(42話)

あれ?瞬くん…じゃない? 黒の帽子に黒いパーカー、 でも見えてるこの金色の髪は… 「瞬くん…だよね?」 その少年は、人違いです。 とだけ答えて去って行った。 声もちょっと違ったかな。 さっきの子… あたしの家をじっと見てた気がしたんだけど… なんだった…

白と黒の子守唄(41話)

あぁ、それで…「それでも特に森野は何も言わなかったな…。 その後自販機のとこでばったり会ったのは 偶然だったけど、俺は悪い役だったから、 一言だけ言ったけど、特に意味はなかった。 でも夕食の時にお前ら海で会う約束したし、 もう俺の役も終わるなと思…

白と黒の子守唄(40話)

あたしは慌てて剣司くんにメールした。 剣司くんにも同じメールが送られていたようだ。 剣司くんもなんで呼ばれたのか 分からない様子だった。 次の日、あたしと剣司くんは 彰くんの家へ向かった。 ピンポンを鳴らすと、 まっすぐリビングに来るように言われ…

白と黒の子守唄(39話)

あたしはずっと考え込んだ… 「パフェ食わねぇと溶けるぞ…」 あっ!忘れてた! 上のソフトが溶けて、 入れ物から溢れそうになっていた。 考えてても思いつかないし、 先にパフェ食べるか… パフェを食べ始めた頃、 剣司くんが話出した。 「俺さ、最初あかねの…