雪乃小説館

不定期で更新します!現在は白と黒の子守唄を更新してます。

白と黒の子守唄(10話)

みんなで駅前のカラオケ…


あ、しまった…あたし初めてだ…


何歌えばいいんだろ…



カラオケに行くと、同じ制服の人だかり。


あ、、、、


あれは瞬くんと誠くん!?


嫌な予感がする…


しばらくするとドリンクバーのところから
彰くんと…剣司くん。


まだこっちに気付いてなさそうだし、
みんなに気付かれないように…
と、

「みんな機種どれがいい?ゆきJOYSOUNDがいいなぁ!」
と大きな声で辺りの人達はこちらに注目した。


バレた…


なんのためのカラオケだよっ!!



「お!あかねちゃん達も来てたんだァ〜!部屋一緒にする?」


瞬くん…ムードメーカーが今回仇となってます…
気付いてないだろうけど!


6人がオドオドしていると、
「だーめ!!ゆき達女子会なの!
男はじゃーまー!なのです!」


すげー…


たまたまだけど部屋は横…

気まづい…


なんなのここの店員!
同じ制服で気使ってくれてんの?
今はみんなお節介だぞー!
と、心で叫んだ。


中に入るとゆきちゃんは
デンモクを片手に凄まじい勢いで
予約曲選曲、予約…
え?あれ?今何曲入れたの?
20曲!?

「はい!これ歌いたい人マイク無しで歌って!
男子横に居るから音流しとかないと声聞こえちゃうから!」

あ、BGMなのね…

ちょっと音量下げようよ!
みんな年寄りの会話みたいに、へ?は?なに?
しか聞こえてないから!


しばらくするとノックされた。


何も頼んで無いのに…

扉が開くと剣司くんが入ってきた。


「ごめん、小村借りていっていい?
すぐ戻すから」


かんなちゃんは少し戸惑うも、
一緒に出ていった。

すると今度は彰くんが入ってきた。


「話は森野から聞いた。
そっちは小村慰めるために来たんだろ?
アイツ、かしこまったこと苦手で
冷たく跳ね除ける様に言ったらしい。
でも真面目なやつだから
頭冷やしてちゃんと話してこいって
言ったから。小村帰ってきたら
話聞いてやって」

と少しはにかんだ表情で言って、
部屋を後にした。


20分ほどで剣司くんが戻る姿がチラッと見えた。


少ししてかんなちゃんも戻ってきた。
泣いては居たが先程とは違い
少し笑顔が戻っていた。
涙を拭って話し出した。

「さっきは冷たくしてごめん。
気持ちは嬉しいし、
私がそういう風に見てたって
知らなかったんだって。
私とは男女関係なく話しやすい友達だし、
今まで通りに接するつもりだから、
縁切りとかじゃないから
あまり落ち込むなって、小村らしく無くて
なんか接しずらくなるってさ。
最後に笑顔で言われたの少し辛かったけど、
私もなるべく今まで通りにする様にする」

と最後にはいつものカンナちゃんらしく
目をキリッとさせていた。


「よーし、んじゃゆき歌っちゃいまーす!」

そこからみんな各々曲を入れだし、
カラオケ女子会?は盛り上がっていた。

しばらくするとマリナちゃんが
「はい!次あかねちゃん曲入れなよ!」

と、デンモクを渡してきた。


え!?


いや、なんかそうなる気はしてたけど、


何を入れたらいいの!


みんな可愛い曲ばっかり…
知らないけど(汗)


次々と曲が終わって行く…


ええーい!



懐かしのアニソン1曲入れて撃沈…


声出ないし…


すると男子の部屋から
アニソン!
あ!これ知ってる!

口ずさみながら微かに聞こえる音を聞いていた。


男の人の歌ってカッコイイなぁ。


トイレに行くふりをして、
チラッと部屋を覗いて見た。


すごっ!彰くん!
え?アニソン!!?



そうこうしてる間に時間が来て、
カラオケ女子会は無事?終了…


カラオケ…歌える曲作った方がいいな…


男子達もほぼ同時に出てくる。

「彰〜歌上手いのにアニソンだけって
勿体ないぞ〜!
この無口イケメンが!!」
瞬くんが少し不貞腐れた顔で彰くんの背中を叩いた。

え?彰くんってあれしか歌ってないの?
意外〜!!


「ホントは歌う気ねぇよ、
カラオケなんて行き慣れてねぇんだから!
女子の方からアニソン聞こえなかったら
歌ってなかったからな…」

彰くん疲労感たっぷり…
すごくぐったりしていた。


カラオケ女子会もあり、
長野旅行は明るく終わりを迎えた。