雪乃小説館

不定期で更新します!現在は白と黒の子守唄を更新してます。

白と黒の子守唄(54話)

あたしは朝食を終え、
テレビを見ていた。


もう時期花火大会らしい…


虫に刺されそーとか
人多そうーとかで
何気に行ったことがない…


というか行く意味分からない!


花火ならテレビで見れるし、
わざわざ暑いのにあんなところに
行く人の気が知れない!!


後ろから瞬くんがテレビを見に来た。


「あかねちゃん花火大会行くの〜?」


いや、行かないよと答えると、
不思議そうに、あたしの顔を見た。


「剣司誘って行けばいいじゃん!
デートとかあまりしたこと
無いんじゃない?☆」


そういえば前に買い物行ったっきり…


人混みは好かないけど、
一応聞いてみるか…


あたしは部屋に戻って剣司くんに電話。


すぐ出た!!


「あ、あの…今度花火大会一緒に行かない?」


剣司くんの反応がない…


剣司くんも嫌いだったかな…


しばらくすると剣司くんの声が聞こえた。


「いや、、あかね、興味ないかと思ってたから
ちょっと意外…
俺はあかねとならもちろん行きたいよ!」


剣司くんと時間と待ち合わせ場所を決めて、
電話を切った。


部屋を出ようと扉を開けると…


お母さんと瞬くんが部屋の前にいた…


まさか、、、、


「………盗み聞き?」


2人を睨み付けて言った。


お母さんはとぼけることも無く、


「そう!だって気になるじゃない!」


瞬くんなんか言ったな…


「で、どうなったの?あかねちゃん行くの?」


お母さん…なんでそんなに楽しそうなのよ…


あたしは行くと伝えた。


「じゃあこうしちゃ居られないわ!
浴衣用意しないと!!」


いや、そんな面倒はいいよ…


だからなんでそんなに楽しそうなのよ!!


リビングに居るとお父さんがまだ座っていた。


あ、今日休みなのね…


お母さんはどこからともなく
浴衣を持って来た…


「これね、お母さんが着てたの!
サイズ合うと思うから着てみてくれる?」


そういうとあたしに羽織らせた。


お父さんは浴衣を羽織ったあたしの元へ来て、
浴衣をマジマジと見ていた。


「その浴衣…早く捨てないと言っただろ…」


お父さんはため息をついていた。


これ、お父さん見たことあるのかな?


お母さんは楽しげに話す
「だってこれ、お父さんがくれた
最初のプレゼントよ!
捨てられるわけ無いじゃない!」


え、、


そんな大事なもの着ていいの?


「あかねちゃんに着て貰えるなら
浴衣も喜ぶわよ!」


サイズピッタリだ…


お父さんとお母さんの
結婚前ってどんなだったんだろ…


ちょっと聞いてみたくなった。


「お母さん、お母さんとお父さんの
結婚までの話聞いていい?」


お母さんはソファに座った。


お父さんは照れたのか、部屋を後にした。


「くだらないぞ。俺達の話なんて…」


お母さんは微笑んであたしを見た。


「あかねちゃんがこんな話に興味持つなんてね。
いいわよ、話してあげる。」


そのままお母さんはゆっくりと話し出した。