雪乃小説館

不定期で更新します!現在は白と黒の子守唄を更新してます。

白と黒の子守唄(45話)

瞬くんは何がしたいの…? 私はベッドの上で考え込んだ。 お父さん。お母さん。 ごめん…あたし、何もできない… 明日も捕まえるの? 絶対無理なのに。 あたしがみんなに話せば… でもそうなったらキスしたことバラされてしまう。 剣司くんを傷付ける訳には行か…

白と黒の子守唄(44話)

作戦2日目。 今日もまたみんな家に… 怪我が無かったらいいんだけど… 夕方。 みんなで家に集まる。 瞬くんは今日は外で見張る。 と、言っても隠れてるけどね。 あたし達4人は上の部屋で 外の様子を伺う。 「ねぇ!あたし瞬くんとこに行ってもいい?」 周りの3…

白と黒の子守唄(43話)

瞬くんが飛び出して行った。 剣司くんも後を追おうとする。 彰くんが剣司くんの腕を引いた。 「橘に何かあったらどうする! お前と山神はここに居ろ!」 彰くんも、飛び出して行った。 2人に何もないといいんだけど… しばらくすると2人は戻ってきた。 「ごめ…

白と黒の子守唄(42話)

あれ?瞬くん…じゃない? 黒の帽子に黒いパーカー、 でも見えてるこの金色の髪は… 「瞬くん…だよね?」 その少年は、人違いです。 とだけ答えて去って行った。 声もちょっと違ったかな。 さっきの子… あたしの家をじっと見てた気がしたんだけど… なんだった…

白と黒の子守唄(41話)

あぁ、それで…「それでも特に森野は何も言わなかったな…。 その後自販機のとこでばったり会ったのは 偶然だったけど、俺は悪い役だったから、 一言だけ言ったけど、特に意味はなかった。 でも夕食の時にお前ら海で会う約束したし、 もう俺の役も終わるなと思…

白と黒の子守唄(40話)

あたしは慌てて剣司くんにメールした。 剣司くんにも同じメールが送られていたようだ。 剣司くんもなんで呼ばれたのか 分からない様子だった。 次の日、あたしと剣司くんは 彰くんの家へ向かった。 ピンポンを鳴らすと、 まっすぐリビングに来るように言われ…

白と黒の子守唄(39話)

あたしはずっと考え込んだ… 「パフェ食わねぇと溶けるぞ…」 あっ!忘れてた! 上のソフトが溶けて、 入れ物から溢れそうになっていた。 考えてても思いつかないし、 先にパフェ食べるか… パフェを食べ始めた頃、 剣司くんが話出した。 「俺さ、最初あかねの…

白と黒の子守唄(38話)

「あぁ、これ」 剣司くんがカバンから 梱包された小さな袋を あたしに差し出した。 あれ?なんでこっちに? 「要らなかったら妹にやるけど? 開けて見たら?」 あたしは袋の口を丁寧に剥がした。 中からは最後のお店で見た、 うさぎのヘアピン。 嘘!これ1個…

白と黒の子守唄(37話)

剣司くん…なんだか落ち込んじゃったのかな… あれから何も言わずただ黙々と歩いていた。 あたしはその後ろに着いて… あ!このお店! この前携帯で見たとこ! 確か、興味あるお店何個か ピックアップしてメモに書いといたんだよね。 えっと…どこいったかな… あ…

白と黒の子守唄(36話)

2日後。 今日は宿題の事気にしなくていいし〜! 昨日やったもんね〜! 今日は剣司くんと買い物の日。 モールの前で待ち合わせ。 どうしても集合時間とか、 早めに着いちゃうんだよね。 ってか!モールの前ってどのへん!? 駅とモールの間には広いターミナル…

白と黒の子守唄(35話)

あたしは物陰に隠れた。 瞬くん、、 なんだろ…いつもと雰囲気違う… あ!誠くんの1件の時に見た あの冷たい目つき… 何かあったのかな… あたしは思わずマジマジと見てしまった。 そのまま2人は駅を離れていった。 しばらくすると人混みの中から お父さんが、手…

白と黒の子守唄(34話)

次の日… 剣司くん、やっぱり寝不足になりましたよ… 起きれない… これっていつか慣れる日が来るんだろうか… と、思いつつ、もう1回眠りについた。 目が覚めた… もう昼の2時!! 寝すぎたな… 携帯を見ると剣司くんからメールが 来ていた。 ”寝れたか?(笑) ” …

白と黒の子守唄(33話)

剣司くんは何も言わずに 静かにあたしを離した。 そのまま切ない目をして、 言った。 「それ、そのままあかねに返すよ。」 え?どういう意味? 「言えるわけねぇだろ… 無理やり付き合わせてるようなものなのに…」 剣司くんはそのまま下を向いた。 なんでそん…

白と黒の子守唄(32話)

バスに乗ると、ゆきちゃんがいきなり 「ゆき、誠くんの横に座る〜!」 と言って、誠くんの横に座った。 誠くんの横に座る予定だったのは…剣司くん。 あと、座れてないのは、あたし… あたしは剣司くんと並んで座る事にした。 剣司くんは窓際で外をじっと見て…

白と黒の子守唄(31話)

結局ほとんど寝れなかった… 無意識に唇を触っていた。 昨日剣司くんとキスしたの、 なんだか夢だったんじゃないかとか 思ってしまったり… 「あかねちゃん… なんだか顔色悪くない? もしかしてまた寝不足?」 ゆきちゃんが私の顔を覗き込み 心配そうな声で言…

白と黒の子守唄(30話)

あたしは剣司くんの話を受ける事にした。 そのまま部屋に戻ることにした。 でもあたしは戻る前に。 彰くんにメール。 今自販機まで出てこれますか?と、 送った直後に返信が来た。 すぐ行く。 「何の用だ。」 あー、彰くん冷たいバージョン… 「あの…ちょっと…

白と黒の子守唄(29話)

夕食。 食堂にまた集まる。 剣司くんが近付いてきた。 耳元で、小さな声で 「今晩また、海行かね?2人で。」 と言ってきた。 まぁ剣司くんの話は女子はみんな知ってるし、、 行くと答えた。 「時間はまた連絡するから」 と言って離れていった。 食事を終え、…

白と黒の子守唄(28話)

彰くんの唇が近くなる… どうしよ… ガチャっ! ドアが開く音がした。 彰くんは少し顔をあげるも 近いままだ。 ドアの方から人が入ってくる。 瞬くんだった。 瞬くんはあたしと彰くんの顔が 近い状況を見て、最初は驚いてたが、 「あら〜、俺邪魔しちゃったか…

白と黒の子守唄(27話)

2日目の朝… はぁ…なんか最近多い寝不足… ロビーでみんなと集合。 朝食はみんなと食堂のバイキング。 男子4人も来た。 そういえばこっちはみんなに話したけど、 向こうは誰に話したんだろ。 バイキングを回っていると 剣司くんが来た。 「橘、おはよう。取り…

白と黒の子守唄(26話)

剣司くんの話に涙が溢れていた。 剣司くんはあたしの腰に手を当て、 そのままあたしを抱き寄せた。 「橘…俺…」剣司くんはそのまま何も言わなくなった。 な、なんだろ… 剣司くんは静かに深呼吸すると、 あたしを見て口を開いた。「橘…俺、お前が好きだ。」 え…

白と黒の子守唄(25話)

和也の家に行くと、 和也のお母さんは車を用意していた。やけに飛ばす。 着いた先は海だった。 広い砂浜の一角に人だかりが出来ていた。 嫌な予感がした。 和也だ… そこには冷たく冷えきった和也が寝ていた。 俺は和也を起こそうとした。 和也に近付こうとす…

白と黒の子守唄(24話)

放課後、和也は教室に戻ってきた。 手には絆創膏がついていた。俺達はそのまま帰った。 しかし先生は原因を突き止める訳でもなく、 母親が学校に押しかけることも無かった。 ただ俺は和也を見守ることしか出来なかった。このままでは和也が怪我だけでは済ま…

白と黒の子守唄(23話)

次の日。 和也は学校に来た。 左手には包帯がついていた。 相変わらず誰も和也には近付こうとしない。 俺がおはようと、声をかけると 笑顔でおはようと返してくれるのは 嬉しかった。 体育館横で今日も弁当。 教室に戻ると、和也の机の中の教科書が ボロボロ…

白と黒の子守唄(22話)

次の日和也は来てなかった。 クラスの奴らは居ないことが気にならない。 2時間目の途中で遅れて和也は登校してきた。 休憩時間にまた俺達は 体育館横で弁当を広げていた。 あれ? 和也の首元…切り傷? 「なぁ、和也。その首どした?」 俺がそういうと、和也…

白と黒の子守唄(21話)

それは瞬や彰、誠達と出会う前の話。 小学校に上がった俺は 友達100人作るんだー!って勢いで 手当り次第みんなに声掛けて言ってた。 まぁガキってそんなもんだしな… その中に居たのが二階堂和也(にかいどうかずや)。 周りと馴染もうとしない二階堂は 席に座…

白と黒の子守唄(20話)

ホテルへ着くと、部屋に別れる。男女4人ずつの部屋だ。 今日は即海!らしい…少し休みたいなぁ… ロビーでの待ち合わせは1時間後。 あたし達は水着に着替え、 その上に服を羽織った。 あたしはビキニなんて恥ずかしくて着れない… みんなスタイルよすぎ〜!! …

白と黒の子守唄(19話)

待ち合わせ場所へ行くと、 みんなが来ていた。 ゆきちゃんがニヤッとした顔で近付いて来た。「あっれ〜?あかねちゃん、 彰くんと一緒に来たの〜?」何やら嬉しそうに話しかけてきた。「さっきそこのカフェで会ったから 時間潰してただけだ。」彰くんすかさ…

白と黒の子守唄(18話)

さぁ、待ちに待った海です! 今日から2泊3日! 楽しんで行きましょー! と言うテンションは家を出て 5分くらいで終わる… あっついわー!! あぁ、どうしよ… もう家に帰りたい…干からびるよー! 待ち合わせの駅! まだ誰も見当たらない。 流石に40分前だと誰…

白と黒の子守唄(17話)

夏休みが始まった。 明後日には海〜! 今日は特に用事もない 夏休みの宿題に少し手をつけ、 夕方家族から買い物を頼まれた。 商店街へ やはりこの時期家族連れなどで 賑わっていた。 買い物をする人たち、 家族で食事をする人たち… みんな楽しそうだなぁ〜 …

白と黒の子守唄(16話)

次の日…授業が終わり、あたしは彰くんと 家へ向かう。一緒なら今でもいい気がする。 彰くんは電車の中で 無言で本を読み続ける。 「そういえば用事って?」 その問いに彰くんはこっちを向き、「着けばわかるから」とだけ言って本を読み続けた。 駅について歩…